内臓を食い破る勢いで腰を打ち込む。先端が何かの壁に当たる度に、苦しそうな声が下から響いた。
「う、ぅ……いや、だ……や、め……ッ」
俺の下で――俺のチンポで串刺しにされながら、ジャンは涙を流して喘いでいる。口では嫌だ嫌だと譫言のように繰り返すくせに、その手は貪欲に自分の勃起を扱き立てていた。ジャンの勃起から溢れたガマン汁がぐちゅぐちゅと音を立てて手の甲を伝い、その両手首を縛めている手錠へと伝っていくのを見て。
(――ああ、これは、〝あの時〟の――夢、か)
あの、クソッタレたマジソン刑務所から脱け出した時の夢なのだと、唐突に自覚する。そんな俺の意識とは無関係に、夢の中の俺はジャンの腹を抉る動きを一切緩めようとはしなかった。
「……っふあ……あ、あ、あっ!」
涙で歪んだジャンの視線は、目の前にいる俺を見ているようで、見ていない。チンポをシコる動きが早まるにつれて、ジャンの腹筋が小刻みに痙攣する。その痙攣に合わせるようにジャンのケツの穴が俺のチンポを食い締める。突っ込んだ当初はあんなに固かったそこが、いつの間にか女のまんこよりも柔軟に俺を受け入れ、舐めしゃぶり、精液を搾り取ろうとしてくる。
「クソ、もう、出る……ッ」
こみ上げてきた射精感に抗うことなく、遠慮なくジャンの中にぶっ放すと、ジャンは悲痛な声を上げた。苦しさと悔しさの滲む声だ。だが、その表情は明らかに快感に蕩けていて――そのまま泣きながら射精したジャンに、俺は引き寄せられるように顔を寄せて――
◇ ◇ ◇
「オイオイオイオイ……夢精なんていつぶりだぁ?」
目が醒めた瞬間、パンツの中の異状に気づいた俺は――バッドドッグジャンカルロのラヴァーズ、バクシー・クリステンセンは、思わず声を上げていた。確かにここ数日、ジャンが親父とロックウェルを離れているせいで射精していなかった。自分で抜こうともしたのだが、ジャンの身体を知ってしまった俺の息子は、パパの右手じゃ嫌だぁと言わんばかりの絶賛反抗期中なのだ。精子工場がそろそろ爆発しちゃうかも、って程度に溜め込んでいた自覚はあるが、それにしても夢を見て出しちまうとは情けない。
「どんな夢見てたっけか……って、あぁ……思い出した、ワ」
思い出したとたんに、またチンポに血が巡り始める。初めてレイプした時の、血と精液にまみれた凄絶な――痛々しいけどクッソエロい、ジャンの姿。今思い返してみても股間にくる。
反省してるってのは嘘じゃねぇ。ジャンと恋人同士になった今となっては可哀想なことをしたなと思うし、今同じことをやれ、と言われてもきっとできないだろう。他の野郎がジャンに同じことをしようとしたら全身の皮を剥いだ上で、絶対に死なせたりしねぇ。その状態でできるだけ長生きさせてやる。レイプ、ダメ、絶対。あの時の俺は正気じゃなかった。クスリは害悪です。
だけど、それはそれとして。初めて突っ込んだジャンの中は、それまでにやったことのあるどんなまんこよりも気持ちよかったし、泣きながら自分でシコッてるジャンは脳味噌が一瞬で沸騰して蒸発するかと思うくらいにどエロかった。思わずキスしちゃったくらい。あんなの、ボク、ハジメテでした。
俺に対する本気の殺意を滲ませながらも、クスリのせいなのか感じやすい身体のせいなのか、快感に引きずられて泣きながらよがって。今のジャンからあんな表情を引き出すのは無理だろう。もちろん、俺がジャンに嫌われちまったらその限りじゃないが、そんな未来を許すつもりはない。
しかも、ジャンにとってもあれが初めての行為だったらしい。その前にシカゴのクソッタレを誘惑していた姿がなかなか堂に入ってたもんで、てっきりムショで経験済みなのかと勝手に思い込んでいたんだが。突っ込む側の経験はあったが入れられたのは初めてだったと聞いて、正直、勿体ないことしたなぁと思っちまった。
「写真、撮りたかったべ……」
ジャンには絶対に言えないが。言ったら多分本気でぶん殴られる気がするが。あれはあれで貴重な姿だったと思えば思うほど、あのジャンも記録に残しておきたかったなという気持ちが拭いきれない。
「もう、男ってしょーがないわねー」
そんなことを嘯きながら、俺はいつの間にやら完勃ちしていた息子に手を伸ばした。