エッチ中のジャンの抵抗言葉が好きなバクシー。そんなことは知らずに無意識に煽っちゃってるジャン。「あっ、まって、もっ…むり、っねぇ…あっやだやだやだぁ♡」
全裸にひん剥いたジャンの胸の上で薄く色づいている小さな突起。そこに狙いを定めて舌を這わせると、ジャンの口からはいつものようにそれを咎める声が上がる。
「ん、バカ、乳首はやめろ、ってぇ……」
嫌だやめろと言ってはいるが、ジャンの声色は蕩けて、好きだもっとと叫んでいる。そのことにジャン自身も本当は気づいてるんじゃねぇだろうか。こんな小さな突起を嬲られただけでいいようにされちまうジャン、エロ過ぎて最高だろう。ジャンとこういう関係になるまでは、男の乳首なんて何のために付いてるのか本気で謎だと思っていた。こんなもん必要ねぇだろ、とか思っていたあの頃の自分に教えてやりてぇわ。男の乳首、めっちゃ大事。これを無くすなんてとんでもない。
もちろんそんなエッロい声で言われて止められるわけもなく、力を込めて尖らせた舌先で抉るように転がしてやった。組み敷いた身体の、主に腰から下の部分がもどかしそうに揺れ動く。乳首に舌を押し当てたまま目線だけをジャンの顔に向けると、今にも泣き出しそうに潤んだ視線に遭遇した。眉をひそめ、俺を恨めしそうに見ているが、蜂蜜色の目の奥はどろりと蕩けていて。ジャンの身体の奥底で渦巻く快楽の炎の片鱗をチロチロと覗かせている。
視線を合わせたまま、じゅ、と音を立てて乳首を吸い上げると、ジャンの目の奥の炎が大きく燃え広がっていくのが分かった。薄く開かれた唇が震えて、その合間から快感に震える喘ぎ混じりの声が漏れ出る。
「も、そこばっか、やだって……ションベン、漏れそうになる――ッ」
「ションベン漏れそう」というのはセックスの最中、ジャンの口から度々発せられるフレーズだが、実際に漏らしたことはまだない。そもそも、これだけガチガチに勃起してたら、むしろ出したくても出ねぇんじゃないかと思うんだが。少なくとも俺だったら無理だろう。例えば寝起きに小便しようと思うと朝勃ちが収まるまで待つか、一発抜いてからじゃねぇと尿なんて一滴も出てくる気配がねぇ。だから、その〝漏れそう〟な何かはションベン以外の別のモンなんじゃねぇのかなって思うわけで。我慢せずに出しちまえばいいんじゃねぇの、ってのが俺の素直な感想だ。まぁ、俺には無理でもジャンは勃起したままションベンできるって可能性は否定しねぇが。そうだとしても、ジャンがセックスの最中にションベン漏らしたところで俺は一切気にならねぇし。
(――否、むしろ興奮する、ような……?)
「あっ、やッ、痛ェって」
その考えに至った瞬間、無意識のうちに俺はジャンの小さな乳首に歯を立てていた。血が出たりするような強さじゃあ、もちろんない。あくまでも軽く、だ。ジャンも言葉の上では痛いと言っているが、実際は痛みよりも快感の方が優っているはずだ。さっきから俺の脇腹の辺りに擦りつけられているジャンのチンポの滑りが格段に良くなったのがその証左だった。
「痛ェって言うけどよぉ……ジャァン、俺がこの可愛い乳首を噛んでやったら、おめーのチンポからどぷってカウパー溢れたの、分かってんぜェ?」
「バカ、そういうこと、言うなぁ」
「何で言っちゃダメなんだよ……俺の舌で乳首舐められてしゃぶられて齧られて、ジャンが感じてくれてんの、スッゲー嬉しい」
そう言いながら、ジャンの乳首目掛けて尖らせた唇で吸いつくようなキスを何度も贈る。ちゅちゅちゅ、という音に合わせるみたいにジャンの下半身が何度も跳ねて、その度に俺の脇腹に擦れるジャンのチンポがどんどんとぬめって硬くなっていくのが分かった。
「やべぇ、ションベン、漏れる、ほんとに漏れる、からぁ――」
「いいぜ、漏らしても」
「――はぁ? 何、バカなこと言って……」
「なぁ、見せてくれよ。ジャンがションベン漏らすとこ」
もう一度乳首に噛み付くと、力を込めすぎないよう用心しながら緩く歯を擦り合わせる。歯の隙間からわずかに顔を覗かせている乳首の先端を舌の先っちょで優しく舐めると、ジャンの口から嬌声が飛び出した。
「やぁ、あ、あッあっァッ」
ジャンの胸に頭を埋めている俺の髪にジャンの指が差し入れられる。そのままぎゅうっと握り締められたせいで生じた頭皮が引っ張られる感覚に、もう一度ジャンの顔へ視線を送ろうとして――それより先に、放置されっぱなしのもう一つの乳首が視界に入った。
「ん……こっちも可愛がってやんねぇと、だったな。すまねぇなぁ」
右の乳首を解放してやって、代わりに放置されていた左の乳首に吸いついてやる。弄られていなかったのにちゃんと勃起して硬くなっていたお利口さんを舌で撫でつけてやりながら。赤みを帯びてぽってりと腫れ上がった右の乳首は俺の指先で可愛がってやることにした。
「両方、いっぺんとか……あ、やぁ、バカ、漏れる、漏れちまう」
「漏らしてくれよぅ。ジャンが漏らすとこ、見てみてぇもん」
「バ――ッカ、この……あ、チンポ、さわ、んなぁッ」
舌で左の乳首を舐めしゃぶりながら、左手の指先で右の乳首をこりこりと捻ってやっている今の状態だと、俺の右手には空きがある。その空いた手を有効活用すべく、俺はジャンのチンポに手を伸ばして、その勃起の先端を包み込むように捏ねてやった。とっくにぬるぬるになっていたそいつを、指で作った輪っかで根元から扱き上げてカウパーを更に絞り出す。それから全体を緩く握ってぐちゅぐちゅと音を立てて扱いてやると、ちょうど括れの部分を擦る度にジャンの身体が跳ねるように震えるのが分かった。
「やだ、漏れる、漏れるってばぁ」
「漏らせよ。俺に乳首しゃぶられてチンポ扱かれて、お漏らししちまうとこ、見せろよ」
乳首は口に含んだまま、低い声に強めの口調で命令するみたいに言ってやると、ジャンの身体がビクビクッと痙攣した。前々から感じてはいたんだが、ジャンは俺の声が割と好きなんじゃねぇかなと思う。セックスの最中に耳元で、低めの声で囁いてやったりするとそれだけでイッちまったみたいな表情で腰を震わせてくれるのが正直エロくてたまんねぇし、嬉しい。
「――アッ、あ、あ、あぁぁ――」
びゅるる、という擬音をつけたくなるような勢いでジャンのチンポから飛び出したのは、やっぱりションベンじゃなくザーメンだった。ちっとばかり残念な気持ちになりつつ、それでも最後の一滴まで搾り出してやろうと右手を動かしながら、口の中の乳首をやわやわと噛んでやる。すると、ジャンの身体が再びぶるりと、痙攣するように大きく震えた。
「あ、あ、出る、出ちまう――ッ」
出るって何が、と問うよりも先に、射精して萎えかけていたジャンのチンポから熱い液体が噴き出す。ザーメンを搾ってやろうと手首に捻りを入れていたせいで角度の付いていたチンポから、狙ったように俺の顔面に向けて放たれたそれは、独特のアンモニア臭を伴っていた。
「やべぇ、俺、ホントに漏らしちまってる……」
羞恥からか、涙で潤んだ目で俺を見下ろしながら絶望感に打ちひしがれたような声と表情でそう呟くジャンに。避ける間もなく――正面からジャンのションベンを引っかぶった俺は。
「ふ、フハハ、ハハ――ッ」
男同士なんだから連れションしたこともあれば、ジャンが怪我で意識不明になった時には下の世話だってしたことがある。その時には単なる排泄行為に過ぎなかったそれが、今のこの状況ではどうしようもなく興奮を煽った。もちろんそれを分かっていて促したつもりだったが、結果から言えば俺は何も分かっちゃいなかったと言っていいだろう。お漏らしして恥ずかしそうにしているジャンは、想像の百倍くらいエロかった。
「バクシー、てめぇ、何させんだこの野郎馬鹿野郎――ッ」
「やべぇ、ジャン、めちゃめちゃ可愛い。クッソエロい。どちゃクソ興奮するわぁ」
「お前、人の話を――」
ごめんなジャン、聞いてるけど聞いてない。だって、ジャンが本当の本当に何が何でも絶対に嫌だって思ってるんだったら、俺はそれ以上のことを絶対にできねぇもん。だけど、今回のこれは、ジャンの興奮のトリガーになる、そのレベルの恥ずかしさだってのが分かっちまったから、サ。止まれなかったし、止める気にもなれなかった。
ジャンの言葉を聞き流した俺は、まだ右手の中にいたジャンのチンポの上に身を屈めて、小便まみれのそれを口に咥えて吸い上げた。少しだけ苦味の混じるしょっぱいような味。シャワーを浴びる前のジャンのチンポの味に似てるけど、それよりもずっと濃い、その味。美味いはずなんてねぇのに、これがジャンの出したものだと思うと喉を鳴らして飲み下したくなるぐらいたまらない甘露に思えるから不思議だった。
「バカ、汚ぇ、だろ、がぁ、あ、バカ、バカ、バカちんこ――ッ」
「ウン、俺バカだからよ、どんなジャンの姿だって見てみてぇし、味わいてぇの」
馬鹿だから、おめぇに嫌だ嫌だって言われるとよけいに興奮しちまって、もっとしてやりたくってたまんねぇんだわ。そう思いながら、ジャンのチンポをしゃぶってると、ふんにゃりくったりしていたはずのそれがまた芯を持ってくるのが分かって、嬉しくってたまらなくなる。
「なぁ、ジャン……もっと言ってくれよ」
嫌だ、って、言ってくれ。それは俺には「欲しい」にしか聞こえてねぇから。