イヴァジャンがバクシーに捕まっていたぶられる話。

愛なんてものは踏みにじるために存在している

5,559文字 / 約7分
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*イヴァジャン前提のntrバクジャン
*合意のないレイプなのでジャンもイヴァンも不幸
*楽しいのはバクシーだけ

股間をくつろげて椅子に座っているバクシーは、全裸にひん剥いて手錠で拘束したジャンの、決して小柄ではない身体を背後から軽々と抱え上げていた。宙に浮いた白い尻の挟間に、凶器じみた大きさの男根の切っ先が宛がわれている。排泄口に触れる熱く湿った感触にジャンが身を震わせると、バクシーはその大きな口をゆっくりと歪めて、笑い声と共に言葉を吐き出した。

「イッツ、ショータァァーイム」

壁際に鎖で拘束されているイヴァンの目の前で、バクシーの男根はジャンの肛門へとめり込んでいく。わずかも慣らされることなくなおざりにローションを注ぎ込まれただけの入口は、強引に押し開かれる勢いについてゆけず、ゆっくりと裂けて赤い血を流した。その光景に、脚の腱を切られて立ち上がることもできないまま、イヴァンは全身を震わせて咆哮する。

「よせ!」

しかし、喉の奥から絞り出すような絶叫は、狂人の腰の動きを止めるのにはなんの役にも立たなかった。熱く脈打つ凶器はジャンの身体を切り裂きながら奥深くへと侵入を果たしていく。これ以上は見ていられない、とイヴァンが思うのとほぼ同時に、ジャンの唇から苦しげな声が零れ出た。

「イヴァン、見、ねぇで、くれっ」

恋人の弱々しげな懇願の声を受けて目を背けたイヴァンの耳を、次の刹那、絶叫が襲った。

「あ、ぅぁああああッ」

反射的に視線を戻したイヴァンの視界に、首筋から流れ出した血に上半身を染めるジャンと、唇を赤く濡らしたバクシーの姿が映り込んだ。紅を刷いたような唇が白い歯を剥き出して咆える。

「オイオイオイオイ、観客のいねぇショーなんざ興醒めだろーがよォ? オメーがちゃんと見てなかったら、この金髪お嬢ちゃんがヨケーに痛い目見るだけだぜェ?」
「イヴァン、俺、は、いい、からっ」

だから見るなと懇願を続けるジャンの額にびっしりと浮いた冷や汗が、こめかみを伝って滴り落ちる。その様を見てしまったイヴァンは、もはや目を逸らすことはできなかった。他の誰に見られることになってもイヴァンにだけは見られたくない、というジャンの思いがイヴァンには痛いほどによく分かる。イヴァンとて、自分以外の男に犯されるジャンの姿を見たいと願う気持ちなど露ほども抱いてはいない。それでも、自分が目を逸らすことによってジャンが必要以上に傷つけられると分かっていて、なお視線を逸らし続ける強さをイヴァンは持ち合わせていなかった。顎が痺れるほどにぎりぎりと噛み締めた歯の間から、軋るような声が零れ出る。

「すまねぇ、ジャン

その言葉に、ジャンは諦めたように瞼を伏せた。

ハッ、ハーッハハハハハハハハハハァッ!!!」

絶望に嘆く二人の男の鼓膜を、高らかな哄笑が穿つ。

「泣かせるなぁ、オイ? 思いやりの精神ってやつか? 反吐が出るような健気さだぜェー、ハハ、ハハハッ」

ジャンの血液にまみれた口が裂けんばかりに大きく開かれ、笑った拍子に端から唾液を零した。血で薄く色づいたそれはジャンの肩の上に滴り落ち、首の付け根から溢れる血液に交わってその身を更に紅く染めていく。

「美しすぎて、勃起が、収まりそうに、ねぇーって、のォ!」

ひと言ひと言区切りながら、それに合わせるように下から腰を激しく打ちつける。容赦のない打ち込みに自らの体重が合わさって、ジャンの身体はねじ込まれる男根を奥深くまで受け入れてしまった。敏感な内臓を乱暴に抉られたジャンの喉からは、引き絞るような苦悶の叫びが押し出されるように飛び出す。

「ぐぁっ!!」
ッ!!」

仰け反った白い喉をじっと見つめながら、イヴァンは唇を噛み締めて叫びを呑み込んだ。自分たちが苦しめば苦しむほど、そして、それを表に出せば出すほど、目の前の狂人を喜ばせることになる。それがわかっているからこそ、直情径行を身上とする男は必死に堪えていた。それでもすべてを包み隠すことはできず、床に立てた爪が指から剥がれかけて血を流し始める。その、指先から広がるちりちりとした鈍い痛みは、今のイヴァンにとってはむしろ救いに近かった。目の前の現実から一瞬でも気を逸らすことができる、という一点において。しかし、目敏い男がそれを黙って見過ごすはずもなく、バクシーは細めた眼で蛇のようにイヴァンをねめつける。

「いくら観客がいても反応がネェってのはつまんねぇよなぁ。おマンコしてしてェ~ってねだって自分から脚開いてくる女ぐれぇつまんねェ。そういうつまんねぇことされるとヨォ

開いた大きな口からだらりと垂らした長い舌で、自らが食い破ったジャンの肩の傷口を抉るようになぞりながら、バクシーは膝に乗せた細い身体をゆっくりと持ち上げた。ジャンの中に収められていたペニスが亀頭までずるりと抜け出て、その猛った姿をイヴァンの視線の前に曝け出す。表面にジャンの血を纏わりつかせた、子供の腕ほどもある赤黒い怒張の異相にイヴァンが息を呑んだ次の刹那ジャンの両脇を抑えるバクシーの腕からふっと力が抜けた。支えを失ったジャンの身体は重力に従って落下し、唯一の支点となっていたバクシーのペニスを根元まで一気に呑み込んでしまう。激しい勢いで内臓を抉られたジャンの口から悲痛な叫びが上がった。

「うぁ、ああああぁぁぁぁぁ!!!」
「ジャ、ジャン!」

イヴァンは思わずジャンの名を呼びながら立ち上がりかけたが、腱を切られた足のせいでよろめいて床に手を突いただけに留まった。ぎりぎりと歯を食い縛る唇の隙間から、不甲斐ない己が身と、バクシーへの忌々しさを込めた罵り文句が吐き出される。

ッ、ジーザスファック!」
「ヒャァーッハハハハハ、ハハッハハハハー!!! イイぜイイぜイイぜイイぜイイーーーぃぜェェェー、そーやってイイイィィイーイ声上げててくれねぇと、こっちのお嬢ちゃんに無理やり鳴いてもらう羽目になるだけだから、よーっく覚えとけよなぁ」
「この、ファッキンキチガイ野郎が地獄に落ちやがれ

罵ったところで相手を喜ばせることになるだけだと。分かっていてもなお口にせずにはいられなかったイヴァンの呪いの言葉は、予想に違わずバクシーの耳を楽しませただけに過ぎなかった。凌辱者はニタリ、と唇を歪めて笑うと、今度はジャンの耳に唇を寄せてねっとりとした囁きを流し込む。

「おまえもよぉ、そいつのために声を押し殺して耐え忍んじゃうワ、なんてクソつまんねぇ真似しようとか、考えんなよ」

正にその通りのことを考えていたジャンの瞼が、一瞬だけピクリと痙攣する。バクシーはゾッとするような笑みを浮かべながら低い笑い声を漏らした。

「そういうことされっと、今度はそいつの腕も使いもんにならなくなっちまうかもなぁ。脚が使えなくても何とかなるけどよぉ、手が使えなかったらセンズリこくのもひと苦労だぜぇ。大事な大事な飼い犬をよぉ、そんな目に遭わせたくねぇだろうがよ?」

内容に似合わず、どこか優しげな口調で注ぎ込まれるその言葉に、ジャンは声もなく微かに頷いた。顔の上を撫でていく、諦めたような恋人の視線に、イヴァンは聞き取れなかった言葉の内容を漠然と察し、固く拳を握りしめる。

(そんな奴の言うことなんか気にしなくていいって、言うだけなら簡単、だよな

自分がジャンに傷ついてほしくないと思うのと同じだけの強さで、ジャンは自分に傷ついてほしくないと思っている。だからこそ、言ってはならない言葉だということはイヴァンの頭でも理解できた。それは思いやりでもなんでもない、ただジャンを追い詰めるだけの言葉でしかない。

「ん、じゃ。そーゆーわけでせいぜい愉しませてくれよ、お嬢ちゃん」
ン、アッ、あぁッ」

抱えた身体を上下させながら腰を打ちつけるバクシーの鼓膜を、それまでとは異なる音色の声が打つ。鼻から抜けていく、しっとりと濡れたような響きの喘ぎ声に、イヴァンは苦しげに奥歯を噛み締めながらも、意地でも視線を逸らしてなるものか、と交わる二人の姿を睨むように見つめた。震える心臓を宥めようと深く息を吸い込むと、鼻の粘膜を錆びた鉄分の匂いが刺激する。ジャンの流した血の香りだと悟って、イヴァンは引き締めた唇を小さく震わせた。

すまねぇ、ジャン

甘い声で喘ぐジャンの姿は、バクシーを悦ばせるための演技だと。そうすることで、イヴァンを護ろうとしているのだと。イヴァンには痛いほどによく分かっていた。本来ならば自分が護るべき相手からそのような形で庇われている。一方で自分は、他の男に身を任せている恋人の姿をただ見ていなくてはならない木偶の坊に成り下がることしかできずにいる。そんな現実に対する憤りが抑えきれないほどに膨れ上がって、こめかみの血管が切れそうなほどにイヴァンは苛立っていた。だが、強欲な男はそれでもまだ足りない、と舌なめずりをする。

「感じてもねぇのに演技でアンアン啼かれっと萎えんだよなぁ。おめーも男だったらわかるべ?」

Mの形に開脚させられたジャンの股間でしおらしく萎えた姿を見せていたペニスを陰嚢とまとめて、骨ばった手がぎゅう、と握り締める。そのまま握りつぶそうとでもいうかのように容赦のない力で行われたそれに、ジャンは喉を仰け反らせてかすれた悲鳴を上げた。

「ぅ、ぐぁッ!!」
ジャン!」
「男は不便だよナァ? 感じてるフリしたってチンコの状態で演技かどうかが丸わかりだからヨォ、ハハ、ハハハァーッ」
「ジャ、

自分がやられたのであればそこまで顔に出すことはしないであろう、と思うような悲痛な表情のイヴァン。その呼びかけを視線で制し、首をねじって己を貫く男を振り返ったジャンは、苦労して唇を笑みの形に歪めてみせた。

「俺が気持ちよくなれねぇのはアンタのテク不足ってやつじゃん? 俺に本気で啼いてほしいんだったら、そっちが頑張れって話じゃねぇの?」
ッハ! 言うねぇ」

ニタリ、と笑ったバクシーは、両腕でジャンの身体を抱え直した。凶器を根元まで咥え込んだその身体を少しずつ持ち上げながら、自身のペニスでジャンの内側をなぞるように探っていく。バクシーの切っ先がとある一点を撫でた瞬間、押さえつける掌の下のジャンの筋肉がそれまでとは違った動きをしたのがバクシーには分かった。

「ここかァ。このちょーっとぷっくりしたとこが、金髪わんわんのイーイところってヤツなんだわなぁ。なぁ?」

獲物を見つけた蛇を連想させるような舌なめずりをして、バクシーは狙いをつけた場所に執拗に亀頭を擦りつける。イヴァンの目には二人ともほとんど動いていないように見えるが、ジャンの表情は明らかに先程までとは異なっていた。

「ぁ、ぁ、ちが、違うッ」

目を見開いて首をがくがくと左右に震わせるジャンの口の端から、飲み下しきれなかった涎が溢れて落ちる。

「なぁーにが違うっつーんだ? あァ? ここをこうやってゆーっくり擦ってやるたんびによぉ、テメェのケツ穴がきゅぅ、きゅぅぅーってウマそうに俺のチンポをしゃぶってんじゃねぇか」

長い舌で肩口の傷を舐め上げられて、ジャンは身震いをした。先ほどまでは痛みしか感じていなかったはずのその傷口から、痺れるような感覚が下腹部へと広がっていく。

「やだ、いやだ、違う、ちがうッ」

悲痛な声を上げるジャンのペニスがゆっくりと、だが確実に、芯を持って勃ち上がっていくのがイヴァンのいる場所からはよく見えた。前立腺で快感を得ることに慣れたイヴァンが慣らした、と言い換えてもいいジャンの身体が、そこを刺激されて反応してしまうのは無理もない。理性ではそう分かっていても、悔しさと屈辱でイヴァンの顔は歪んだ。その表情を目にしたバクシーが、興奮でよりいっそう勃起をいきりたたせてしまうほどに。

「あぁ、おめぇら、サイッコーだなぁ。ほらお嬢ちゃん、彼氏にサァァービス、してやれよ」

バクシーは両手でジャンの足首を片方ずつ掴むと、無意識に閉じようとしていた脚を左右に強引に押し開いた。そうしておいて、少しずつ腰の動きを速めていく。腹の奥に響く振動が生み出す快感に脳細胞を灼かれ、ジャンは涙と涎を垂らして顔を仰け反らせた。

「なぁ、見てみろよこの顔。おめーのチンポじゃなくっても飛びそうなほど気持ちイィってよぉ」

首を反らしたジャンの顎を押さえつけ、イヴァンの方へと向き直させる。快感にけぶる蜂蜜色の瞳と悲しみに彩られたモスグレーの瞳が視線を交錯させた。

「ジャ、ン
「あ、見るな、みるなッ」

手錠で拘束された両手を持ち上げて顔を隠しても、股間はイヴァンの目の前で濡れそぼった勃起を曝け出したまま。ジャンのペニスはイヴァンの視線に晒されても、萎えるどころか苦し気にビクビクと動いて涎を垂らし続けている。

「ホホウ、ホーゥ。この、反応はぁ、そろそろ、イキそう、なんじゃねぇ、のッとぉ」

言葉に合わせるようにリズミカルに腰を打ちつけると、最後の打ち込みに合わせたように、ジャンのペニスから精子が噴出した。まるで狙い定めたかのようにイヴァンの顔目掛けて飛んだその液体を、避けることもできずに正面からまともに浴びたイヴァンは。ジャンが望んだことではないのだからと己を納得させようとしたが、叶わず。無力感と絶望感に、ただ唇を震わせた。

「ハーハッハハハハハハハハァ!!! レイープされながら射精しちまうとか、今どんな気持ちぃ? マフィアのボスよりチンポ扱き穴の方が天職なんじゃねぇの?」

憎い敵の哄笑に腹を立てることすら忘れ、絶望の色に染まった虚ろな目をした男が二人。狂った男の闇に呑み込まれるまで、もうあとわずか。