お題箱にもらったお題より。
バクジャンで、ジャンさんがバクシーが居ない夜に独りしこしこしててでもイけないし後ろは自分の指じゃ物足りないしで悶々してるとこに都合よく帰ってきたバクシーにアーーッって感じのえっちなのが読みたいです♡
バクシーがイーサン親父の使いでロックウェルを離れてから四度目の夜。カサブランカの一階にある自分のヤサで、独りきりのベッドの上で、俺は寝具の上に胡坐をかいて座り込んでいた。
『ジャン――俺、おめえのために無駄撃ちしねぇでザーメン溜め込んでっからよぅ、帰ったら……な? な?』
さっきの定時連絡でバクシーが告げてきた言葉が、鼓膜の中で幾度もリフレインする。電話越しでも温度が伝わってくるような、熱く濡れた息遣い。今この瞬間にも、あの防刃加工された頑丈な革ズボンの内側でみっともなくおっ勃てて糸を引くぐらいに先走りを漏らしているんじゃないかと思わせるような声色。「溜め込んでねぇでオナニーしろ!」とよっぽど叫んでやりたかったが、すぐ傍にリリーがいたので我慢した俺は偉かった。
だが、何も言えないまま黙って野郎の情欲に晒されていたせいだろうか、俺までつられて興奮を煽られちまったのは大いなる誤算だった。リリーの手前、死んでも気づかれたくなくて必死に隠したが、果たして本当にバレてはいなかったのかと我ながら疑問に思うぐらいにガチで勃起しちまって、その状態は今現在も継続中だ。
「カッツォ……あんのろくでなしバカちんぽ、余計なことしか言いやがらねぇ……」
痛いくらいに張り詰めた自分の股間を見下ろして、俺は髪の毛をわしゃわしゃと掻きむしった。俺をこんな風にしておいて、バクシーの野郎は今頃何をしていやがるんだか。野郎だってあんな声を出してやがったんだ、すんなり夢の中に旅立ってるってことはないだろう。案外、安モーテルのベッドの上で俺の名前でも呼びながら必死にシコシコ右手を動かしている最中かもしれない。そんな風に考えた途端。
『ジャン、ジャン、すげぇ好き。最高。愛してる、ジャン、俺を離さねぇでくれよ、ジャン――』
セックスの最中、縋るように俺の名を呼ぶあいつの声が脳裡にまざまざと蘇って。尾てい骨の内側の辺りに血が集まったような感覚になる。クッソ、あいつのことを思い出したらチンポよりもケツが疼くとか、シコるより圧倒的な質量で奥を突かれたいとか。そんな風にバクシー専用の〝オンナノコ〟にされちまった自分を嫌でも自覚させられちまう。
カッツォを吐き出した俺はズボンとパンツをずらして、もう糸を引くぐらいに勃起しちまってるちんこを取り出した。緩く握って上下に何度か扱けば、それだけで溢れ出した先走りが竿全体に広がってにちゃにちゃと粘っこい音を立てる。だけどそれだけじゃ足りない――イけないのは分かっていた。
「クッソ……」
舌打ちしながら枕元に置いてあるワセリンに手を伸ばす。業務用サイズの馬鹿でかい容器は既に半分近く中身が減っているせいで、見た目から受ける印象よりも軽い。そのことにまた苛立って、俺は再度舌を鳴らした。怪我の保護に使うこともないわけじゃないが、それよりも圧倒的に比率の大きい使用用途はセックスに他ならないからだ。一度の行為でそこまで大量に消費するわけでもないのにこんなに減ってるってことは。
(――どんだけ犯りまくってんだっつーの……!)
元来の俺はそれほど性欲が強い性質じゃなかったはずなのに、今となってはバクシーが傍にいれば毎日でもセックスしちまってるし、こうして離れていても三日も経てば我慢が効かなくなっちまう。あの野郎にそういう身体にされちまった。身体だけじゃない、頭の方も、野郎の勃起チンポを目にしただけで軽くイッちまうくらいには侵食されている。
そのことが――可愛い俺のバカちんぽ野郎に身も心も作り替えられちまったことが実は満更でもない、なんて。そんな風に思っている自分自身にも俺は苛立って――だけどそれは本気で腹を立てているってわけじゃなくて……俺はただ、どうしようもなく高まった熱を持て余して、欲情の凝った重たいため息を肺の奥底から吐き出した。
右手で掬い取ったワセリンを手の熱で溶かしながらゆっくりと自分のアヌスに塗り付ける。女のまんこみたいに縦に広がった俺のアヌスに触れた指先は、そのままずぶずぶと中に沈んでいった。こなれきったそこは、俺の指の一本や二本程度ではもはや抵抗なんて微塵も感じさせない。
(そりゃ、毎日毎日あのデカちんぽを突っ込まれてりゃ、こうもなるわなぁ……)
「ん……ふ、く……」
目を閉じて自分の指先の触感とケツの中の感覚に意識を集中させる。内側の盛り上がった場所を押し潰すように刺激すると、小便が漏れそうな感覚が湧き起こった。だけどそれは実際に小便を漏らす前兆なわけじゃないってことを既に俺の身体は知っている。ここを刺激し続けて漏れるのは小便じゃなくザーメンの方だ。――そのはず、なのに。
「カッツォ、足りねぇ……ッ」
確かに気持ちはいいが、あいつの――バクシーの馬鹿みたいにデカいちんぽで奥まで犯されて突き上げられないと物足りなくて仕方がない。そのことに気づかされた俺の口から出た声は、惨めなほどに物欲しげで泣きそうなもので。
「クッソ、責任取りやがれ、バカちんぽ――ッ」
「ウゥォォオオオー! もう我慢できねぇよォ、ジャァァアン!!」
「――は、ハァ!?」
俺をこんな身体にしやがった男に向けた怨嗟の呟きに被せるように、猛獣みたいな唸り声が部屋に響き渡る。驚きのあまり、閉じていた目を見開くと、ソファの横に電柱みたいな男が立っていた。興奮に目を血走らせ、股間はズボンの上からでもはっきり見て取れるぐらいにパンパンに張り詰めさせて。ここにはいないはずの男の姿に唖然とする俺に、バクシーは大股に歩み寄ってくる。
「予定より早く用事が済んだからジャンを驚かせてやろうと思ってこっそり帰ってきて、部屋覗いたらよぅ、あんな、あんなエッロい独り遊びしてるなんて……思わずソファの影に隠れて観察しちまった……」
「な、バッ、観察って、おま――ッ」
「責任、取れっつったよな? 取るから、挿れさせてくれよぅジャァンー」
言いながら、いつ見ても驚くぐらいの早業で革ズボンを下着ごと脱ぎ捨てたバクシーが縋るように俺の身体に飛びついてくる。腹筋に貼り付くみたいに反り返ったデカちんぽの先端が漏らしたみたいに濡れてるのを見て、俺は思わず唾を飲み込んだ。反射的にキュウッと締まったケツの穴が、まだ中に入ったままの俺の右手の指を締め付ける。
その俺の右の手首がバクシーに掴まれて、野郎の方へやんわりと引き寄せられた。ぬちゃ、という音を立ててケツの穴から抜け出たその指をバクシーは自分の口元に運んで――指の根元から指先にかけてねっとりと舐め上げる。
「ジャンの、エロい匂いがする……」
「バカ、汚えって……」
「ジャンの身体で俺が汚えと思うとこなんてあるわけねぇべ」
じゅぶ、じゅぶ、と音を立てながら俺の指を舐めしゃぶりつつ、バクシーはガチガチに反り返った凶器みたいな自分のちんこを俺の身体に擦りつけてきた。
「な、ジャン、コレでおまえのことイかせっから。俺のことも天国まで連れてってくれよぅ」
「――好きにしろよ、バカちんこ……俺だって、おまえのでイかされてぇっつーの」
「ウォオ、愛してるぜ、ジャン!!」
「あ、バカ、そんないきなり――ッ」
性急に宛がわれたバクシーのちんこに、そんなにいきなり入るわけがない、と思ったが、普通にあっさり入っちまった。指で解していたのもあるし、バクシーの野郎がアホみたいに濡れてたのもある。ちなみに、腸は膣よりも直径が太いんで入口さえしっかり解れていれば何とかなるってのはこのバカちんことの付き合いで得た俺の知見だ。人体ってスゲェな。
「ア、き、たァ……ッ」
さっきまでの、自分の指じゃどうやっても届かなかった場所を埋め尽くして突き上げてくる圧倒的な質量。腰から背中、後頭部にかけてのラインに一直線に電流が走ったみたいになる。
「ジャン……可愛い。エロい。最高だ、俺の――俺の、ジャンッ」
バクシーの指が――鉤爪みたいな爪を当てないように指の腹の横側を使って俺の乳首をやんわりと摘まむ。
「あ、や、ちくび、つま、むなァ」
「こんなに可愛くピンッて尖って触ってほしそうにしてんのに?」
「ちが、そんなこと、思ってないから――ッ」
「でもさぁ、こうやってキュ、キュ、って摘まむたびにジャンのケツの穴も一緒にキュン、キュンって俺のこと締め付けてくれてるべ」
「ん、んぅぅうう――ッ!!」
クリ、クリ、と捻るようにしながら引っ張られたり、爪の先でそうっと引っ掻かれたり、硬い指の皮膚で左右に素早くさすられたり。執拗に俺の乳首を弄繰り回すバクシーの指先に翻弄されて。俺は我慢できず、弓なりに背を反らして射精してしまった。
「うぉ、持ってかれる――ッ」
俺の中にいるバクシーの凶器チンポが痛いぐらいに膨らんで、俺の中を押し広げるのが分かった。
「おっきぃ……俺の中、出されちまう……バクシーのザーメンでいっぱいにされちまう……」
「出ちまう、ジャンに種付けする、ジャンの奥で全部、ぜんぶ出す――ッ」
俺の頭を抱きかかえるみたいにして射精したバクシーは、チンコに残ったザーメンを最後の一滴まで俺の身体で搾りきるみたいに何度もゆるゆると腰を動かしてから、ようやく動きを止めた。それから、腕を緩めて俺の頭を解放してくれる。
「ハァー」
抱きしめられている時はそこまで苦しかったわけじゃないが、こうして解放されてみると少しばかり酸素が足りていなかったのがよく分かる。肺に取り込んだ新鮮な酸素を楽しむ俺の顔をバクシーが覗き込んできて。
「ジャン……」
そのまま唇を重ねてこようとするのを、野郎の顔面に掌を当てて押し戻す。
「フガッ!」
「おまえ、さっき俺がケツに入れた指しゃぶってたよな。キスはナシ」
「エェェー!? そぉんなぁーー!!」
「後で歯ぁ磨いたらそん時にしてやるよ。それまではこれで我慢しろ」
そう言って頬にキスをしてやると、まだ不満そうな表情を残しつつもちょっと嬉しそうな顔をしやがるのが可愛い。
「けどまぁ、その前に。一体いつから俺のオナニーショーを見てたのか、きっちり聞かせてもらうかな」
「エッ、あの、ジャンカルロ=サン、もしかして怒ってたりします……?」
「それはおまえの返答次第だな」
実のところそこまで怒ってるわけじゃない――今更オナニーの一つや二つ見られたところで恥ずかしがるような仲でもない――んだが、俺の前でだけ見せる焦ったような姿がどうにも可愛くて仕方ないので、俺はもう少しだけこのどうしようもないろくでなしの恋人をつつき回してやることにした。